看護師は国家試験で医療用語をある程度覚えているため、就職して新人ナースとして臨床現場に入ると少しすれば慣れて使いこなせるようになっていきます。確かに現場での使い方と国家試験での学び方とにギャップはあるものの、慣れは重要な要素であり、専門の診療科を決めてしばらくすると板についてきます。
しかし、何らかの理由で転職することになると困ってしまう場合が少なくありません。転職で診療科を変更してしまうと、現場で使用されている言葉に大きな違いがあるからです。検査値だけを見ても利用する血液検査のパラメーターすら違うため、現場で必要とされる用語には大差があります。それに加えて診療科ごとに疾患名から治療法の名前まで独自のものが多数あるのが事実です。国家試験で一度覚えたものであったとしても、転職をする際にはそれから月日が経ってしまっていて忘れている場合が多く、全くその頃の記憶が役に立たない場合もよくあります。
結局、現場に来て新たに学び直さなくてはならない状況に立たされてしまい、仕事に慣れるのと同じくらいに医療用語を覚えるのに苦労する看護師も少なくないのです。特に医師との意思疎通を円滑にするには欠かせない知識であるため、転職に際しては留意しておかなければならない点となっています。
歳を重ねてからの転職では注意が必要な点であり、現場に出る前に少しでも勉強をしておかないと手間のかかる看護師として認識されてしまう可能性すらあります。